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ボースロンの性格・特徴・飼い方|初心者が知っておきたいポイント

犬種評価

  • しつけのしやすさ★★★☆☆
  • 費用(家計への優しさ)★★☆☆☆
  • 性格★★★☆☆
  • 体の強さ★★★☆☆
  • 運動量の少なさ★★☆☆☆
  • 無駄吠えの少なさ★★★★☆
  • お手入れのしやすさ★★★☆☆
  • 留守番のしやすさ★★☆☆☆
  • 暑さ・寒さへの強さ★★☆☆☆
総合評価★★★☆☆

※総合評価は全犬種の中での相対評価です。

飼い主には従順で穏やかな一方、見知らぬ相手には警戒心を示す番犬らしい気質を持つとされています。無駄吠えは少なめとされますが、拡張型心筋症や胃捻転、股関節形成不全など注意したい病気が挙げられ、抜け毛が多く週1〜2回以上のブラッシングが目安とされるなど、大型犬としてはお手入れや健康管理の手間も見込む必要があります。高温多湿な日本の気候は苦手とされ、希少犬種のため入手費用が高くなりやすい点にも留意が必要です。

ボースロンは、フランス原産の大型牧羊犬です。黒地に赤褐色の斑がある短く硬い被毛と、筋肉質でがっしりした体格が特徴で、フランスでは古くから牧畜や護衛の役割を担ってきたとされています。この記事では、成り立ち、性格、日本の暮らしで気をつけたい点、迎える前に確認したいことまでを、公的資料や専門メディアの情報をもとに整理します。

原産国 フランス
体高 オス65〜70cm・メス61〜68cm程度
体重 30〜50kg程度(情報源により異なる)
性格の傾向 忠実で勇敢、警戒心も強いといわれる
平均寿命 10〜12年程度

ボースロンの成り立ち

ジャパンケネルクラブ(JKC)の解説によると、19世紀末ごろ、フランスの平原に古くからいたシープドッグが「ボース・ドッグ」「ボースロン」「レッド・ストッキング」などと呼ばれるようになりました。足先の赤褐色(タン)の斑が靴下をはいているように見えることから、レッド・ストッキングの名が付いたとされています。群れを率いて守る適性をもとに、選んで繁殖されてきた犬種です。

VCA Animal Hospitalsの解説では、起源は1500年代にさかのぼる可能性があり、農場でのなんでも屋として、護衛と牧羊の両方に使われていたとされています。19世紀半ばには、長毛のブリアードと別の犬種として分けられていきました。ブリアードについてはブリアードの性格・特徴・飼い方の記事も参考にしてください。

戦時には伝令犬として活躍して知られるようになり、羊の番に加えて、護衛や捜索の仕事も担ってきたとHill’sは紹介しています。アメリカのAKC(アメリカン・ケネル・クラブ)が牧羊犬グループに加えたのは2007年とされています。

ボースロンの性格

JKCの犬種標準では、気質は率直で怖れを知らず、分別があり大胆と表現され、意地悪さや臆病さ、不安げな様子はないとされています。VCAも、警戒心が強く勇敢で、忠実、人に認めてもらいたい気持ちが強く、とても賢いと紹介しています。

家族とは深い絆を結び、子どもとも仲よくできる傾向があるといわれています。一方で、見知らぬ人には距離を置いて慎重になりやすく、VCAでは知らない犬とはあまり相性がよくない傾向があるとされています。そのため、子犬のうちから人・犬・音・環境に慣らす社会化が重要と考えられています。

牧羊犬としての本能から、家の中の人や動物を「まとめよう」とすることがあるとHill’sは伝えています。また、知能が高い分、頑固な面もあるといわれており、一貫したしつけと、飼い主が落ち着いて指示を出す姿勢が求められます。運動や頭を使う機会が足りないと、吠える・物を壊すといった行動につながるおそれがあるとされています。

身体的特徴

  • 体高:JKCの犬種標準ではオス65〜70cm、メス61〜68cm
  • 体重:情報源により異なります。VCAでは29〜38kg前後、国内の解説では30〜45kg、Hill’sでは32〜50kg前後、PetMDでは最大約50kgとされています
  • 被毛:短く密なダブルコート(上毛は硬め)
  • 毛色:黒地に赤褐色の斑がある「ブラック・アンド・タン」と、青灰色に黒い斑とタンのある「ハールクイン」
  • 後肢:後ろ足に狼爪(ろうそう)が二重にあるのが特徴と、PetMDとVCAが紹介しています

胸が深くて筋肉質で、成犬になるまでに時間がかかる個体もあり、完全に成長するまで2年ほどかかる場合があるとHill’sは述べています。

飼い方のポイント

運動

運動量は多く、PetMDでは1日2時間以上、国内の解説でも2時間以上が目安とされています。Hill’sは最低でも1時間の集中した活動が必要としています。散歩だけでなく、アジリティ(障害物競技)やノーズワークなど、頭を使う活動を組み合わせることが望ましいです。子犬の時期は、ジャンプや長距離のランニングのような関節に負担のかかる運動を避けることが勧められています。

被毛ケア

短毛ですが、換毛期の抜け毛は多いとされています。Hill’sでは、年に2回の大量の換毛期があり、普段は週に2回程度、換毛期は毎日のブラッシングが目安とされています。PetMDは、年間を通じて抜け毛が多く、暖かい季節に増えると述べています。シャンプーは汚れたときだけで足り、すすぎ残しが皮膚に残りやすいため、よくすすぐことが大切とされています。爪は2〜4週間に1回ほど切り、後ろ足の二重の狼爪も忘れずに確認します。

しつけ・社会化

賢く、人に合わせようとする気持ちが強いため、訓練しやすい犬種と紹介されています。ただし、力で抑えるのではなく、一貫したルールでほめて伸ばす方法が向くとされています。早い時期から子犬教室などで、他の犬や人に慣れておくと安心です。

日本の住環境で気をつけたいこと

夏の暑さと冷房

国内の解説では、暑さには強くないため、夏はエアコンの効いた室内環境が必要とされています。日本の夏は高温多湿で、体の大きな犬は熱がこもりやすいため、散歩は早朝や夜の涼しい時間帯にし、日中の運動は避けることが望ましいです。

住まいと運動する場所

PetMDは、広い柵つきの庭や農場のある環境が向いており、アパートや狭い住まいには向かないとしています。日本の住宅事情では、集合住宅で大型犬の飼育が管理規約によって制限されていることがあるため、事前の確認が欠かせません。毎日2時間前後の運動を確保するには、家の周りに歩ける場所やドッグランがあるかも判断材料になります。他の犬との距離が必要になる場面もあるため、リードを短く持てる散歩コースを選ぶと安心です。

床と抜け毛

大型犬は、フローリングで滑ると関節に負担がかかるおそれがあるとされ、国内の解説では滑りにくい床やカーペットの使用が勧められています。また、換毛期の硬い抜け毛は室内に残りやすいため、こまめな掃除や、ブラッシングを屋外や決まった場所で行う工夫も役立ちます。

迎える前に確認したいこと

  • 運動の時間:毎日2時間前後の運動と、頭を使う遊びの時間を確保できるか
  • 経験と家族の協力:PetMDは、経験のある飼い主が向いていると述べています。家族全員で一貫したルールを守れるか
  • 在宅時間:人と過ごす時間が長い環境が向いているとPetMDは述べています。留守が長い生活では、日中の過ごし方を考えておくことが望ましいです
  • 住まい:大型犬の飼育が認められているか。夏の室温管理ができるか
  • 費用:一般に、体が大きい犬ほど、フード代、医療費、トリミング費用などが増えやすい傾向があります
  • 親犬の健康管理:VCAは、繁殖に使う犬の股関節検査を確認するよう勧めています。Hill’sは、銅関連の肝臓病を健康検査に含めることを勧めています
  • 法律上の手続き:91日齢以上の犬は、飼い始めてから30日以内に市町村へ登録し、狂犬病の注射を毎年1回受けさせる必要があります(厚生労働省)
  • 終生飼養:動物愛護管理法では、飼い主が最後まで責任をもって飼うことが明文化されています(環境省)

かかりやすい病気

ボースロンがかかりやすいとされている病気には、以下のようなものがあります。すべての個体がかかるわけではありません。気になる症状があれば、自己判断せず必ず獣医師に相談してください。

  • 胃拡張・胃捻転症候群:胃にガスがたまって膨らみ、さらにねじれて血流が妨げられる、緊急性の高い病気です。胸の深い犬種に多いとされ、PetMDは、食事を1日2〜3回に分ける、食事の前後1時間は運動を控える、早食い防止の食器を使うといった工夫を紹介しています。お腹が張る、吐きたそうなのに吐けないといった様子があれば、すぐに動物病院へ連絡することが必要です。
  • 股関節形成不全・肘関節形成不全:股関節や肘関節がうまく発達せず、痛みや関節炎につながる病気です。歩き方の違和感、立ち上がりにくさ、階段をいやがるといった様子が見られることがあります。肘関節形成不全はHill’sの解説での記載です。体重を適正に保ち、成長期に無理をさせないことが大切とされています。
  • 拡張型心筋症:心臓の筋肉が弱って心臓が大きくなり、うまく働かなくなる病気です。軽い場合は症状が出ないこともありますが、咳、息苦しさ、疲れやすさなどが見られることがあります。定期的な健康診断での早期発見が大切とされています。
  • 銅関連肝障害:肝臓に銅がたまり、炎症や障害が起こる、まれな病気とされています。体重の減少、吐く、食欲低下などがみられることがあります。PetMDとHill’sが挙げている病気で、検査には血液検査や超音波検査などが行われるとされています。
  • アレルギーと外耳炎:環境や食べ物によるアレルギーがあると、耳の炎症を起こしやすくなることがあるとPetMDは述べています(一部の解説での記載)。頭を振る、耳をかく様子があれば早めの受診が勧められています。

このほか、国内の一部の解説では、遺伝性の目の病気である進行性網膜萎縮症も挙げられています。

平均寿命

PetMD、VCA、Hill’sのいずれも10〜12年としており、国内の解説でも10〜12歳程度とされています。個体差があり、飼育環境や健康管理によっても変わります。

まとめ

ボースロンは、忠実で勇敢、賢いフランス原産の大型牧羊犬です。一方で、毎日の十分な運動、社会化とブレない接し方、日本の夏の暑さへの配慮、胃捻転などの病気への備えが必要になります。運動の時間や住まい、家族の協力体制を踏まえたうえで、迎えるかどうかを検討することが望ましいです。気になる症状があれば、自己判断せず必ず獣医師に相談してください。

参考情報源

本記事は、JKC(ジャパンケネルクラブ)等の公的資料や獣医療・ペット関連の専門メディアの情報をもとに、編集部で内容を確認のうえ作成しています。編集方針の詳細は運営者情報をご覧ください。