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犬に柿・みかん・栗・さつまいもは食べさせていい?秋冬の果物の量の目安とNG部位・受診の目安

「こたつでみかんを食べていたら、愛犬がじっと見ている」「庭の柿が熟したけれど、犬にも少し分けていいのかな」。秋から冬は、柿・みかん・栗・さつまいもが家にそろい、犬にも分けてあげたくなる季節です。

結論:4つとも、獣医師監修の情報では「条件つきで、少量なら与えられる」とされています。共通するのは、柿のヘタ・種、みかんの皮・薄皮・種、栗の鬼皮・渋皮を取り除くこと、栗とさつまいもは生で与えず加熱すること、量はおやつの範囲(1日の摂取カロリーの10%以内が目安)にとどめることです。ただし、みかんは出典によって「少量ならよい」「すすめていない」と書き方が分かれます(後述)。腎臓病・心臓病などの持病がある犬は、与える前に獣医師への相談が必要です。

この記事では、食べ物ごとの取り除く部位と量の目安、糖分・カロリー・カリウムの考え方、初めて与える時の手順、受診の目安をまとめます。(情報確認日:2026年10月17日)

先に確認:こんな時は与えるのをやめて動物病院へ

  • 柿の種・ヘタ、みかんの皮、栗の皮などを飲み込んだ(かもしれない):早めに獣医師に相談してください。アイペット損保の獣医師監修記事でも、種を飲み込んだ場合は早急に獣医師へ相談するとされています。
  • 食べたあとに皮膚の赤み・かゆみ、軟便・下痢が出た:それ以上は与えず、獣医師に相談してください。アニコム損保の記事では、みかんなどの柑橘類でアレルギー反応が出ることがあり、大量に食べた場合は呼吸困難などを起こす危険があるとされています。
  • 嘔吐を繰り返す、ぐったりしている、呼吸が苦しそう、お腹を痛がる:夜間・休日でも、まず動物病院に電話して指示を受けてください。対処の流れは犬が誤食してしまった時の対処法と受診の目安にまとめています。
  • 腎臓病・心臓病・糖尿病などの持病がある、薬を飲んでいる:与える前に、かかりつけの獣医師に確認してください。

柿・みかん・栗・さつまいもの早見表

獣医師監修の記事(出典は文末)をもとに、取り除く・避けるものと、量の目安を並べました。量はあくまで目安で、犬の体格・年齢・体調で変わります。

食べ物取り除く・避けるもの量の目安(出典)
柿(熟した甘柿)ヘタ・皮・種。青く固い未熟な柿と渋柿は与えない。ジャム・ゼリー・菓子も避けるアイペット損保:体重4kg未満で6分の1個、4〜10kg未満で3分の1個、10〜25kg未満で3分の2個、25kg以上で1個程度
干し柿添加物の入ったもの糖質が多く、少量にとどめる(アニコム損保・アイペット損保)
みかん外皮・薄皮・種。筋はなるべく取るか細かく刻む。缶詰・ゼリー・ジュースアニコム損保(Mサイズ):超小型犬(2.5kg前後)1/8個、小型犬(5kg前後)1/4個、中型犬(10kg前後)半分、大型犬1個程度
栗鬼皮・渋皮。生のまま与えない(柔らかくなるまで加熱)未確認(確認した獣医師監修ページの本文に数値の記載なし)
さつまいも生のまま与えない(柔らかくなるまで加熱)。皮は消化が心配なら取る・細かく切る未確認(確認した獣医師監修ページの本文に数値の記載なし)

なぜ「少しだけ」なのか:糖分・カロリー・カリウムの基礎知識

果物やいもは、犬にとって主食ではなく「おやつ」の扱いです。アニコム損保の獣医師監修記事では、おやつの量の目安を1日の摂取カロリーの10%以内としています。

糖質とカロリー:干し柿は同じ重さで約4倍

アニコム損保の記事によると、100gあたりの数値は次のとおりです。

  • 生の甘柿:63kcal、糖質14.3g(主に果糖)
  • 干し柿:274kcal、糖質57.3g
  • 温州みかん:46kcal、糖質9.2g

干し柿は水分が抜けているため、同じ重さで比べると生の柿の約4倍のカロリーになります。栗・さつまいもについては、確認した獣医師監修ページにカロリーの数値がなく、「さつまいもは糖質が多く高カロリーなので与えすぎに注意」(アニコム損保)という記述にとどまります。

計算例:5kgの犬なら、おやつ全体で約37kcal

アニコム損保のレシピ記事には、体重別の1日の摂取カロリーの目安として、3kgで256kcal、5kgで374kcal、10kgで630kcalが載っています。5kgの犬の10%は約37kcalです。(以下は編集部の計算例で、実際のカロリーは品種や熟度で変わります)

  • 生の甘柿(63kcal/100g)なら、約60g分
  • 干し柿(274kcal/100g)なら、約14g分
  • 温州みかん(46kcal/100g)なら、約80g分

これは「おやつ全体の上限」であって、目指す量ではありません。ほかのおやつもあげるなら、その分を差し引きます。また、みかんは水分と食物繊維が多く、カロリー計算どおりに与えると下痢をする可能性があるとアニコム損保が述べており、同記事の量の目安(5kg前後で1/4個)は、計算より少なめです。愛犬の1日の目安カロリーは、ごはんのパッケージの記載やごはんの量の計算ツールで確認できます。おやつが増えて体重が気になる場合は、犬の肥満・体重管理の記事も参考にしてください。

カリウム:腎臓や心臓の持病がある犬は注意

アニコム損保の記事によると、カリウムは100gあたり生の甘柿で170mg、干し柿で670mgです。腎機能が落ちている犬ではカリウムを十分に排泄できず、高カリウム血症になる可能性があるため注意が必要とされています。All Aboutの獣医師(丸田香緒里氏)が協力した記事でも、栗はカリウムを多く含む食材として、腎臓病や心臓病の犬は注意が必要とされています。さつまいもについても同じ獣医師の記事で、腎臓病・心臓病の犬、シュウ酸カルシウム結晶ができやすい犬、一部の利尿剤を服用中の犬は注意が必要とされています。

食べ物ごとの与え方

柿:熟した甘柿の果肉だけを、小さく切って

  • ヘタ・皮・種を取り除き、果肉だけを与えます(アニコム損保、アイペット損保)。皮には農薬が残っている可能性があるとされています。
  • 種を飲み込むと腸閉塞などのおそれがあり、小型犬ほどリスクが高いとされています(アイペット損保)。
  • 青く固い未熟な柿と渋柿は与えません。理由の書き方は出典で異なり、アニコム損保は「固くて消化に悪く、丸呑みすると腸閉塞の危険がある」、アイペット損保は「有毒物質を含み中毒症状を起こすおそれがある」としています。庭や贈答品の柿で甘柿か渋柿か分からない時は、与えないでください。
  • 干し柿は、添加物の入っていないものなら少量が可能とされています。柿のジャム・ゼリー・菓子など、糖分や添加物の多い加工品は与えません。

みかん:果肉だけを少量。出典で書き方が分かれます

  • 外皮・薄皮・種を取り除いて果肉だけを与えます。筋や薄皮は消化しにくいため、なるべく取るか細かく刻みます(アニコム損保)。アイペット損保は、外側の硬い皮、房の薄皮、種をすべて取り、果実だけを少し与えるとしています。
  • 皮にはソラレンやリモネンという成分が含まれ、犬が食べると嘔吐や下痢が起こることがあるとされています(アニコム損保)。
  • 缶詰・ゼリー・ジュースは、香料や砂糖が添加されているため与えない方がよいとされています(アイペット損保)。
  • みかんなどの柑橘類にアレルギー反応を起こす犬がいます。イネ科の花粉アレルギーがあると、ミカン科の果物にも反応しやすくなる場合があるとされ、他の柑橘類やイネ科花粉でアレルギーが出たことがある犬には与えないよう勧められています(アニコム損保)。グレープフルーツは、薬を服用中の犬には避けるよう注意されています(アイペット損保)。

見解の違いについて:アニコム損保の別の記事(食べ物のOK・NG一覧)では、みかんは「十分に注意すべき」とする△の分類で、柑橘のにおいを嫌う犬が多いため、与えることをすすめていないと書かれています。一方、同社のみかん専用の記事は、量の目安を示したうえで少量ならよいとしています。つまり、みかんは「与えなければならない食べ物」ではありません。犬が嫌がるそぶりを見せたら、無理に与える必要はありません。

栗:加熱して、鬼皮と渋皮を取り除く

  • 鬼皮はとがった部分があり、消化器に詰まったり傷つけたりするおそれがあるため、取り除きます(All About、丸田香緒里獣医師の執筆協力)。
  • 渋皮は渋み・苦味のもとになるタンニンを含むため、取り除いてから与えた方が安心とされています。
  • 生の栗は硬くて消化しにくいため、柔らかくなるまで加熱したものを与えます。
  • 甘栗は、原材料が栗だけのものなら与えても大丈夫とされています。砂糖や調味料などが加わった栗菓子・栗きんとんなどの人向けの加工品は、確認した出典に与え方の記載がなく、未確認です。

さつまいも:生は避けて、柔らかくなるまで加熱

  • アニコム損保の食べ物のOK・NG一覧では、さつまいもは「健康な犬なら与えてよい」(〇)の分類ですが、糖質が多く高カロリーなので与えすぎには注意するよう書かれています。
  • 生は消化によくないため、柔らかくなるまで加熱します。皮ごと与えられますが、果肉より硬さが残るため、消化が心配な時は細かく切るか取り除きます(All About、丸田香緒里獣医師)。同記事では、長時間焼くより、皮つきで短時間蒸す調理が紹介されています。
  • 市販の焼き芋・干し芋・スイートポテトなどの加工品は、確認した出典に与え方の記載がなく、未確認です。

初めて与える時の手順(共通)

  1. 動物病院が開いている時間帯に、小さく切ったひとかけから始めます(症状が出た時にすぐ相談できるようにするため)。
  2. 1日に与える新しい食材は1〜2種類までにします。アニコム損保は、少量を1日に1、2種類の食材までに抑えることを前提としています。
  3. その日の様子と、翌日までの便の状態(下痢・軟便がないか)、皮膚のかゆみがないかを見ます。
  4. 与えた分のカロリーは、ふだんのごはんの量で調整します。
  5. 家族全員で「何をどれだけ与えたか」を共有します。知らないうちに量が増えるのを防げます。

選び方・買い方のポイント

  • 柿:熟した甘柿か、渋抜き済みのものを選びます。青く固いものは避けます。品種が分からない柿は与えません。
  • 干し柿:原材料が柿だけで、添加物が入っていないものを選びます(表示を確認します)。
  • みかん:生の果実を、皮・薄皮・種を取って与えます。缶詰・ジュースは避けます。
  • 栗:鬼皮・渋皮をむいた栗を加熱します。甘栗を使う場合は、原材料表示が栗だけのものかを確認します。
  • さつまいも:味付けのない生のいもを、自宅で柔らかく加熱する方法が、与える量と中身を把握しやすい方法です。

注意点

  • 持病・服薬中の犬:腎臓病・心臓病、シュウ酸カルシウム結晶ができやすい体質、利尿剤などの服薬中は、与える前に獣医師に確認してください。
  • 糖尿病・肥満の治療中の犬:この記事で確認した獣医師監修ページには、柿・みかん・栗・さつまいもと糖尿病との関係を直接述べた記載がなく、未確認です。アニコム損保は、りんごについて「糖分が高く、与えすぎると肥満や糖尿病のリスクがある」としています。果物やいもは糖質を含むため、食事管理中の犬は、与えてよいかを事前に獣医師に確認してください。
  • ぶどう・レーズンは別:同じ秋の果物でも、ぶどうはアニコム損保が「絶対に与えてはいけない」とする食べ物です。レーズン入りのお菓子やパンも同様です。食べてしまった時の対応は犬が誤食してしまった時の対処法と受診の目安を参照してください。
  • 誤飲しやすい形:柿の種・ヘタ、栗の皮などは、犬が口にしやすい形です。むいた皮や種はテーブルの上に置かず、ゴミ箱は犬が開けられない場所に置きます。
  • 下痢・嘔吐が出たら:症状の見方は犬の下痢・嘔吐の記事を参考にしてください。

本記事は診断や治療の代わりではありません。与えた後に気になる症状が見られる場合や、持病・体質への影響が心配な場合は、自己判断せず獣医師に相談してください。

この記事で確認できなかったこと(未確認)

  • 栗・さつまいもの1日の量の数値と100gあたりのカロリー(確認した獣医師監修ページの本文に記載なし)
  • 柿・みかん・栗・さつまいもと糖尿病・膵炎との関係
  • 市販の焼き芋・干し芋・栗菓子などの加工品の与え方
  • 栗の記事(All About)は2022年2月更新、さつまいもの記事は2023年11月更新のため、新しい情報が出ていないかは確認できていません

まとめ

柿・みかん・栗・さつまいもは、獣医師監修の情報では、取り除く部位を守り、加熱や量に気をつければ、少量を与えられる食べ物とされています。柿は熟した甘柿の果肉だけ、みかんは果肉だけを少量で、犬が嫌がるなら無理に与えない、栗は鬼皮・渋皮を除いて加熱、さつまいもは生を避けて加熱、が基本です。量はおやつ全体で1日の摂取カロリーの10%以内を目安にし、腎臓病・心臓病などの持病がある犬は、与える前に獣医師に相談してください。年末年始に向けて人の食べ物が増える時期です。食べてよいかの早見表は犬が誤食してしまった時の対処法と受診の目安にもまとめています。

参考情報源