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ニューファンドランドの性格・特徴・飼い方|初心者が知っておきたいポイント

犬種評価

  • しつけのしやすさ★★★★☆
  • 費用(家計への優しさ)★☆☆☆☆
  • 性格★★★★★
  • 体の強さ★★☆☆☆
  • 運動量の少なさ★★☆☆☆
  • 無駄吠えの少なさ★★★★☆
  • お手入れのしやすさ★★☆☆☆
  • 留守番のしやすさ★★☆☆☆
  • 暑さ・寒さへの強さ★★☆☆☆
総合評価★★☆☆☆

※総合評価は全犬種の中での相対評価です。

温厚で子どもにも優しい性格は大きな魅力で、しつけにもよく応じるとされていますが、超大型犬のため飼育費用や日々の運動量の負担が大きい点、大動脈弁下狭窄症などの遺伝性心疾患のリスクが指摘されている点、暑さに弱く熱中症に注意が必要な点を考慮して、総合評価を1段階下げています。

ニューファンドランドは、カナダ原産の超大型犬です。厚い被毛と水かきのある足をもち、漁師の仕事を手伝い、水難救助でも活躍してきた犬種とされています。穏やかで優しい性格で知られる一方、体の大きさ、暑さへの弱さ、よだれや抜け毛の多さなど、日本の暮らしで気をつけたい点もあります。この記事では、成り立ち、性格、日本の住環境での注意点、迎える前に確認したいことまでを、犬種標準や獣医関連メディアの情報をもとに整理します。

原産国 カナダ
体高 66〜71cm程度(犬種標準の平均はオス71cm・メス66cm)
体重 45〜68kg程度(犬種標準の平均はオス約68kg・メス約54kg)
性格の傾向 穏やかで優しく、辛抱強いといわれる
平均寿命 8〜10年程度(情報源により異なる)

ニューファンドランドの成り立ち

ジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種標準によると、ニューファンドランドの起源は、カナダのニューファンドランド島にいた土着の犬と、11世紀以降にバイキングが連れてきたとされる大型の黒い犬にさかのぼるとされています。その後、ヨーロッパの漁師が持ち込んだ犬との交配も重ねられましたが、島の犬の特徴は残り、島が植民地化された1610年ごろには、独自の体型と習性がほぼ定まっていたと説明されています。

役割は、重い荷物を引くことと、水辺での救助でした。PetMDは、漁師とともに働き、水難救助犬として活躍した犬種だと紹介しています。水かきのある足は泳ぎを助け、厚い被毛は冷たい水から体を守る役目があるとされています。英国のロイヤル・ケネルクラブの犬種標準も、陸でも水でも働ける万能の作業犬で、荷物を引く力と、人を助ける生まれつきの能力を備えていると表現しています。

毛色は、JKCの犬種標準では、ブラック、ホワイト&ブラック、ブラウンが挙げられています。ホワイト&ブラックは、歴史的に重要な毛色と説明されています。

ニューファンドランドの性格

JKCの犬種標準は、表情が穏やかで威厳があり、非常に優しく落ち着いた性格で知られると述べています。英国の標準も「並外れて優しく、おとなしい気質」と表現しており、国や団体が違っても、温厚さが共通した特徴として挙げられています。アメリカン・ケネルクラブ(AKC)は、子どもを見守る「ナニー・ドッグ(子守り犬)」としての評判があると紹介しています。

一方で、体が非常に大きいため、小さな子どもとの暮らしには配慮が必要です。PetMDは、子どもに辛抱強い反面、悪気がなくても小さな子を倒してしまうことがあるため、見守りが必要だと述べています。また、頑固な面があることや、分離不安(飼い主と離れることへの強い不安)を起こすことがあるとも書かれています。VCA Animal Hospitalsは、よく学ぶ一方で敏感な犬種であり、食べ物などのごほうびを使うしつけが向いているとしています。叱って教えるより、できたことをほめて伸ばす方法が合いやすい犬種と考えられます。

見知らぬ人には、まず様子を見て知らせるものの、すぐ打ち解けるとするWebMDの解説があります。VCAも、見知らぬ人や他の犬に友好的な傾向だとしています。ただし、個体差はあります。体が大きい犬は、友好的でも、じゃれつくだけで人にけがをさせてしまうことがあるため、子犬のうちから人や犬に慣らす社会化と、「待て」「おすわり」などの基本の指示を教えておくことが大切です。

身体的特徴

  • 体高:JKCの犬種標準の平均はオス71cm、メス66cm。PetMDとVCAは26〜28インチ(約66〜71cm)
  • 体重:一般的な解説では100〜150ポンド(約45〜68kg)。JKCの平均はオス約68kg、メス約54kg、英国の標準ではオス64〜69kg、メス50〜54.5kg
  • 被毛:平らで密な、粗くて油分を含み水をはじく上毛と、柔らかく密な下毛のダブルコート(英国の標準)
  • 毛色:ブラック、ホワイト&ブラック、ブラウンなど(JKC)。グレーを挙げる解説もあります
  • 足:水かきがあり、泳ぎに向いているとされています

犬種標準は、大きさが望ましいとしながらも、全体の均整、骨格のしっかりした健全さ、正しい歩き方が伴わない場合は好ましくないとしています。数字よりも、バランスのよい体であることが重視される犬種です。

飼い方のポイント

運動

体は大きいものの、運動量は中程度とされています。PetMDは、毎日の散歩と、ときどきのハイキング、水遊びが向いており、過剰な運動は必要ないとしています。VCAも、毎日の運動として、穏やかな散歩や短いジョギングを挙げ、水泳が好きだと紹介しています。運動で体重を保つことは、関節や心臓への負担を減らすためにも大切と言われています。PetMDは、食事の前後1時間は運動を避けることを勧めています。胃捻転のリスクを考えても、食前後は落ち着いて過ごさせると安心です。

被毛ケア

ブラッシングは、VCAでは週に1〜2回、PetMDでは少なくとも週に1回が目安で、換毛期にはもっと頻繁に行うことが望ましいとされています。PetMDによると、抜け毛は一年を通して見られ、年に2回ほど大量に抜ける時期があります。シャンプーは月に1回程度が目安で、2週間に1回より多くしないよう案内されています。水遊びのあとは洗い、垂れ耳の中が蒸れないよう耳の掃除も行います。WebMDは、被毛を刈り込まないよう注意しています。

よだれ

PetMDは、よだれが多く、被毛にからみやすいため、こまめに拭く必要があると述べています。なお、いつもより極端によだれが増えた場合は、胃拡張・胃捻転の症状のひとつであることがあるとも書かれています。いつもと様子が違うときは、早めに獣医師に相談してください。

日本の住環境で気をつけたいこと

夏の暑さと湿気

寒い地域で水仕事をしてきた犬種のため、暑さは苦手とされています。VCA Animal Hospitalsは、寒さへの強さを5段階の5、暑さへの強さを1と評価し、暑い時期には向かないとしています。WebMDも、暑い時期は涼しい休憩場所と十分な水を用意し、運動を控えることを案内しています。日本の夏は高温多湿で、厚い被毛の下に熱がこもりやすいため、エアコンで室温と湿度を管理し、散歩は早朝や夜の涼しい時間帯にすることが望ましいです。外飼いで夏を乗り切るのは難しいと考えられ、家の中で涼しく過ごせる環境が欠かせません。熱中症が疑われる様子があるときは、体を冷やしながらすぐに動物病院へ連絡してください。

体の大きさと住まい・移動

成犬は50kgを超えることもあり、犬種標準の平均でもオスは約68kgです。集合住宅では、飼える犬の大きさや頭数が管理規約で決まっていることがあるため、事前に確認することが大切です。ペット可の物件でも、大型犬は不可とするところがあります。階段が多い住まいでは、体の大きな犬の上り下りの負担も考えておくと安心です。また、病院への移動や、体調を崩したときに運び出す手段も考えておく必要があります。車に乗せられる広さがあるか、抱え上げられない場合に手伝ってくれる人がいるかも、確認しておくと安心です。

よだれと抜け毛の掃除

よだれが多く、抜け毛も一年を通して見られるため、床や壁、家具の掃除の頻度は、小型犬の暮らしより増える傾向があります。フローリングは汚れを拭き取りやすい一方で、足元が滑ると関節に負担がかかるおそれがあるため、滑りにくいマットなどで対策する家庭もあります。体の大きな犬の大きさに合わせて、水飲み場や食器の周りの汚れ対策も含め、掃除の手間を事前に見積もっておくと、暮らし始めてからのギャップを減らせます。

迎える前に確認したいこと

  • 住まい:大型犬、超大型犬の飼育が認められているか。夏の室温管理を一日中続けられるか
  • 世話にかけられる時間:週のブラッシング、散歩、よだれを拭く手間、抜け毛の掃除に、無理なく時間を割けるか
  • 費用の見通し:一般に、体が大きい犬ほど、フード代、医療費、トリミング費用などが増えやすい傾向があります。8〜10年続く費用として考えておくと安心です
  • 親犬の健康管理:心臓の検査や、股関節・肘関節の検査について、ブリーダーに確認することが勧められています。大動脈弁下狭窄症は、繁殖前の心臓の検査が重要とされています(Science for Animal Welfare)
  • 留守番:分離不安を起こすことがあるとされるため、ひとりで過ごす時間が長い生活になりそうなら、対策を考えておく必要があります
  • 家族の合意:家族全員で、しつけのルールをそろえられるか。小さな子どもがいる家庭では、大人が見守れるか
  • 法律上の手続き:91日齢以上の犬は、飼い始めてから30日以内に市町村へ登録し、狂犬病の注射を毎年1回受けさせる必要があります(厚生労働省)
  • 終生飼養:動物愛護管理法では、飼い主が最後まで責任をもって飼うことが明文化されています(環境省)

同じ大型犬を比べたい場合は、セント・バーナードの性格・特徴・飼い方やグレート・ピレニーズの性格・特徴・飼い方の記事も参考になります。

かかりやすい病気

ニューファンドランドがかかりやすいとされている病気には、以下のようなものがあります。すべての個体がかかるわけではありません。気になる症状があれば、自己判断せず必ず獣医師に相談してください。

  • 大動脈弁下狭窄症(SAS):心臓から血液が出ていく通り道の弁の下が狭くなる、心臓の病気です。Science for Animal Welfareによると、欧州と北米の6,023頭を調べた研究(1976〜2007年)では、約4.7%の犬に見られたと報告されています。遺伝的な要素が関わるとされ、心雑音、運動をいやがる、ふらつく、といった様子で気づかれることがあります。診断には心臓の超音波検査が用いられるとされています。軽い場合は症状が目立たないこともあります。
  • 胃拡張・胃捻転症候群:胃にガスなどがたまって膨らみ、ねじれることで血流が妨げられる、緊急性の高い病気とされています。胸が深い大型犬に多いといわれ、PetMDは、吐こうとしても吐けない、お腹が張る、落ち着かない、よだれが増える、ぐったりするといった様子を挙げています。このような様子があれば、すぐに動物病院へ連絡してください。PetMDは、胃を固定する手術(胃固定術)が、胃のねじれを防ぐ目的で、避妊・去勢手術とあわせて行われることがあると述べています。
  • 股関節形成不全・肘関節形成不全:関節がうまくかみ合わず、痛みや歩き方の違和感、立ち上がりのつらさにつながるとされる病気です。PetMDとWebMDが、この犬種の注意点として挙げています。成長の速さや食事、体重なども関わるとされており、成長期に適したフードを選ぶことや、体重を保つことが大切と言われています。
  • 拡張型心筋症:心臓の筋肉が薄くなって、ポンプとしての力が弱くなる病気です。PetMDの解説では、呼吸が速い、元気がない、食欲が落ちるといった様子が見られ、突然出ることも、徐々に進むこともあるとされています(一部の解説での記載)。
  • シスチン尿症:尿に特定のアミノ酸が多く出て、尿路に結石ができやすくなる体質で、遺伝性とされています。WebMDが、この犬種の注意点として挙げています(一部の解説での記載)。排尿のときに力んだり、血が混じったりといった様子があれば、早めに獣医師に相談してください。

平均寿命

VCAでは8〜10年、PetMDでは9〜10年、WebMDでは8〜10年とされており、8〜10年程度がひとつの目安です。国内の解説には、9〜11年とするものもあります。大型犬は小型犬に比べて寿命が短い傾向があるといわれています。個体差があり、飼育環境や体重管理、健康診断によっても変わります。

まとめ

ニューファンドランドは、穏やかで優しい性格が高く評価されている超大型犬です。一方で、日本の夏の暑さと湿気への配慮、よだれと抜け毛の掃除、住まいの条件、心臓や胃捻転などの病気への備えが必要になります。性格だけでなく、体の大きさがもたらす暮らしの負担や、8〜10年にわたる費用を踏まえ、家族全員で迎える準備ができているか確認してから検討することが望ましいです。気になる症状があれば、自己判断せず必ず獣医師に相談してください。

参考情報源

本記事は、JKC(ジャパンケネルクラブ)等の公的資料や獣医療・ペット関連の専門メディアの情報をもとに、編集部で内容を確認のうえ作成しています。編集方針の詳細は運営者情報をご覧ください。