いぬのくらし手帖 > 犬図鑑 > ブービエ・デ・フランダースの性格・特徴・飼い方|初心者が知っておきたいポイント

ブービエ・デ・フランダースの性格・特徴・飼い方|初心者が知っておきたいポイント

犬種評価

  • しつけのしやすさ★★☆☆☆
  • 費用(家計への優しさ)★★☆☆☆
  • 性格★★★☆☆
  • 体の強さ★★☆☆☆
  • 運動量の少なさ★★☆☆☆
  • 無駄吠えの少なさ★★☆☆☆
  • お手入れのしやすさ★★☆☆☆
  • 留守番のしやすさ★★☆☆☆
  • 暑さ・寒さへの強さ★★☆☆☆
総合評価★☆☆☆☆

※総合評価は全犬種の中での相対評価です。

牧羊犬・使役犬としての賢さと忍耐強さを持つ一方、自立心が強く自分で判断して動こうとする傾向があるとされ、初心者にはしつけがやや難しい犬種とされています。眼瞼内反症や慢性膵炎、股関節形成不全、胃捻転など注意すべき疾患が複数報告されており、もじゃもじゃの被毛は週1〜2回のブラッシングと定期的なトリミングが必要とされています。日本国内では流通数が少なく、飼育コストや入手費用も高めになりやすい傾向があります。

ブービエ・デ・フランダースは、ベルギーのフランドル地方を中心に、農場で牛の誘導や荷車引きなどをこなしてきた大型の作業犬です。がっしりとした体格と、粗い被毛・ひげのような口元が印象的で、落ち着いた気質の家庭犬としても知られています。この記事では、犬種の成り立ち、性格の傾向、日本の暮らしでの注意点、迎える前に確認したいことをまとめました。

原産国 ベルギー・フランス
体高 59〜70cm程度
体重 27〜55kg程度(メスは小さめ。情報源により異なる)
性格の傾向 落ち着きがある・忠実・警戒心もある
平均寿命 10〜12年程度

ブービエ・デ・フランダースの成り立ち

ブービエ・デ・フランダースは、現在のベルギーとフランスにまたがるフランドル地方で、牛を追う、農場を守る、荷車を引くといった多目的な農場の犬として育てられたといわれています。肉屋の手伝いをする犬としても使われたと伝えられています。

20世紀初頭に犬種としての認定が進み、規格もまとめられましたが、第一次世界大戦で数が大きく減り、さらに第二次世界大戦でも危機にさらされたといわれています。その後、愛好家たちによって数が立て直されました。戦時中は伝令や救護の仕事を担った犬もいたとされます。

ブービエ・デ・フランダースの性格

一般的に、落ち着いていて分別があり、家族に対しては忠実で愛情深い犬種といわれています。見知らぬ人にはやや控えめで、様子をうかがう慎重さがあるため、番犬としての資質も高いとされています。ただし、攻撃的であってはならないと犬種標準でも示されており、子犬のころからの社会化で穏やかな対応を身につけさせることが大切とされます。

賢く学習は早い一方、飼い主の一貫性が乏しいと頑固になったり、自分の判断で動いたりすることがあるといわれています。獲物を追う本能が強いとされるため、小動物のいる家庭では注意が必要です。子どもとは一般的に仲良くできるとされますが、体が大きいため、小さな子どもとの接触は大人の見守りのもとで行いましょう。精神的に成熟するのは2〜3歳ごろといわれています。

身体的特徴

  • 体高:オス62〜70cm・メス59〜67cm程度(資料により異なります)
  • 体重:27〜55kg程度(オスが大きく、資料により幅があります)
  • 粗く硬い質感の二重被毛で、毛色はフォーン、ブリンドル、黒、グレー、ごま塩色などがある
  • 口元のひげと眉の毛が、独特の表情を作る

英国のケネルクラブの犬種標準では、コンパクトな胴体と力強い骨格、発達した四肢の筋肉を持つ犬とされています。

飼い方のポイント

運動と大型犬に合った住環境

運動量は中程度から多めとされ、資料によって「1日1時間程度」から「1〜2時間」までの目安があります。散歩に加えて、荷物を引く、嗅覚を使うなどの「仕事」を日課に取り入れると満足しやすいといわれています。海外では高さ1.5m程度のフェンスのある庭が推奨されていますが、日本では庭のない住宅も多いため、日々の散歩の時間と場所、大型犬が飼える住環境かを事前に確認しておくことが大切です。

粗い被毛の手入れと日本の夏

毛が絡みやすく、抜けた毛が下毛に残るため、週1回以上、資料によっては週に数回のブラッシングが必要といわれています。ひげの部分は水を飲んだ後や食事の後に汚れやすく、そのつど拭いたり洗ったりするとよいとされます。高温多湿の日本の夏は、厚い被毛の大型犬にとって負担が大きいため、散歩は朝夕の涼しい時間に回し、室内はエアコンで温度を一定に保ちましょう。シャンプー後は根元までしっかり乾かして、皮膚トラブルを防ぐことが大切です。

食事の与え方と胃のトラブル

胸の深い大型犬は、食事の前後の激しい運動で胃に負担がかかりやすいといわれています。食事は回数を分けて与え、食後すぐの運動は避けるなど、獣医師に相談しながら習慣づけるとよいでしょう。

迎える前に確認したいこと

向いているといわれる家庭

  • 大型犬の飼育経験があり、体力的にコントロールできる家庭
  • 毎日の散歩の時間を確保でき、定期的なブラッシングやトリミングを続けられる家庭
  • 大型犬が飼える広さの住居で、近隣への配慮もできる家庭

慎重に考えたい家庭

  • はじめて犬を飼う方、または体力的に大型犬のリードを制御するのが難しい方
  • 夏の暑さ対策(エアコンの常時使用など)が十分に取れない家庭
  • 小動物と同居しており、目を離す場面が多い家庭

一般に大型犬は、フードや医療費、トリミング費用などが小型犬より高くなりやすいと考えられます(具体的な金額は今回確認できませんでした)。日本での入手しやすさや子犬の価格の目安は今回確認できなかったため、お迎えを検討する際は、犬種に詳しいブリーダーや動物病院に直接確認してください。親犬の股関節や肘、目の検査結果を見せてもらえるか尋ねることも大切です。

かかりやすい病気

海外の犬種解説では、大型犬に多い病気を中心に、次のようなものが挙げられています。気になる症状がある場合は自己判断せず、必ず獣医師に相談してください。

  • 股関節形成不全・肘関節形成不全:関節の形に問題があり、歩き方に違和感が出たり、痛みにつながったりするといわれる病気です。
  • 胃拡張・胃捻転症候群:胃がガスで膨らみ、ねじれてしまう緊急性の高い病気といわれています。落ち着きなくそわそわする、よだれが多い、吐こうとしても吐けないといった様子がみられるとされるため、疑われるときはすぐに動物病院へ連絡しましょう。
  • 遺伝性の目の病気:緑内障など、視力に影響する目の病気が挙げられています。
  • 喉頭麻痺:のどの動きを支える神経や筋肉の働きが弱まり、呼吸がしづらくなる病気とされます。
  • 心臓の病気(大動脈弁下狭窄):心臓の出口付近が狭くなる先天的な病気で、一部の資料で挙げられています。

平均寿命

10〜12年程度といわれていますが、個体差があります。英国で行われた調査では平均11年あまりとした記述もあります。日頃から体重管理をして、定期的に健康診断を受けましょう。

まとめ

ブービエ・デ・フランダースは、落ち着きと忠誠心、作業犬らしい力強さを併せ持つ大型犬です。運動、被毛の手入れ、夏の暑さ対策、胃のトラブルへの備えをしっかり行える環境が向いているといわれています。

参考情報源

本記事は、JKC(ジャパンケネルクラブ)等の公的資料や獣医療・ペット関連の専門メディアの情報をもとに、編集部で内容を確認のうえ作成しています。編集方針の詳細は運営者情報をご覧ください。