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犬にクリスマスケーキやおせちはあげていい?年末年始・バレンタインに避けたい食べ物と、食べた時の受診の目安

クリスマスのケーキやチキン、お正月のおせち、バレンタインのチョコレート。家族で食べていると、犬がじっとこちらを見つめて、つい分けてあげたくなりますよね。一緒にお祝いしたい気持ちは、自然なものだと思います。ただ、アニコム損保の保険金請求データでは、犬の誤飲事故は12月〜3月ごろに多い傾向があると報告されています(2016年発表)。人の食べ物が家に増え、来客もある時期だからです。

先に結論をお伝えします。人用のごちそうは、そのままは与えないのが基本です。特に、チョコレート・ぶどう(レーズン)・キシリトール・ネギ類・アルコール・鶏の骨は、食べさせないでください。何か用意したいときは、犬用として売られているものを少量、おやつの量の範囲で選ぶ方法があります。もし食べてしまった、食べたかもしれないという場合は、様子を見ると決める前に、まず動物病院へ電話してください。

クム

ケーキもおせちも、ぼくだけ食べられないの…?

パド

ねだられると、あげたくなっちゃうよね。

クム

何ならあげていいのか、分からなくなるよ…。

パド

その気持ち、よく分かるよ。避けたいものと、選ぶときの見方を、いっしょに整理していこう。

パドとクムは、わが家の愛犬をモデルに、AIで描いたキャラクターです

この記事では、行事ごとに避けたい食べ物、食べてしまった時に連絡したいサイン、犬用ケーキなどを選ぶときの見方、食べ物を使わない祝い方、誤食を防ぐ家の工夫を、環境省・自治体・獣医師監修の資料をもとに整理しました。手作りレシピは載せていません。持病のある犬や子犬・高齢の犬は、与えてよいかどうかを、かかりつけの獣医師に確認してください。

まず確認:食べてしまった時に動物病院へ連絡したいサイン

次のような食べ物や物を口にした、または口にしたかもしれない場合は、症状がなくても、動物病院に電話して指示を受けてください(夜間・休日は、時間外診療や救急に対応している病院へ)。栃木県動物愛護指導センターも、チョコレートを食べた場合は、症状がなくても油断せず、速やかに受診するよう呼びかけています。

  • チョコレート・ココア、ぶどう・レーズン(お菓子やパンに入っているものも含む)
  • キシリトール入りのガムやお菓子、玉ねぎ・長ねぎなどのネギ類(煮物やスープの汁も含む)、お酒
  • 鶏の骨、竹串・ピックなど尖った物、包装やリボン・ひもなど

また、次のような様子があれば、様子見にせず、すぐ連絡してください。

  • 嘔吐を繰り返す、下痢をする、よだれがいつもより多い
  • ふらつく、震える、興奮して落ち着きがない、呼吸が荒い
  • 元気や食欲がない、お腹を痛がるそぶりがある、尿の量が減っている

チョコレートでは、症状が出始めるまでに早くても2〜6時間ほどかかり、数日後に出るケースもあるとされています(アニコム損保)。「元気そうだから大丈夫」と決めず、食べたかもしれない時点で連絡するのが目安です。ぶどうは、アニコム損保の解説で、1粒でも中毒になることがあり、危険な量は分かっていないとされています。

連絡するときに伝えること・持っていくもの

  • 何を食べたか(商品名や材料)、いつ食べたか、どのくらい食べたか、犬の体重(栃木県動物愛護指導センター、アニコム損保の解説をもとにまとめました)
  • パッケージが残っていれば持参する。食べた物や、食べたかもしれない物は写真に撮っておく
  • 自分で吐かせようとしない。催吐処置は薬剤を使うため、獣医師の指示のもとで行うものとされています(アイペット損保・獣医師監修記事)
  • 休診日や時間外の対応は動物病院ごとに異なるため、年末年始の前に、かかりつけ医と夜間・救急に対応している病院の連絡先をまとめておく

誤食全般の対処と、食べてよいもの・いけないものの早見表は、犬が誤食してしまった時の対処法と受診の目安にまとめています。

行事で出やすい「避けたい食べ物」早見表

環境省のガイドラインやアニコム損保の獣医師監修記事で、犬に与えてはいけない、または注意が必要とされている食べ物のうち、クリスマス・年末年始・バレンタインの食卓に出やすいものをまとめました。

食べ物・成分(出やすい場面)気をつけたい理由
チョコレート・ココア(バレンタイン、ケーキやお菓子)テオブロミンで、嘔吐・下痢・発熱・けいれんなどが起きるとされています(環境省)。カカオが多いほど危険が大きいとされます(アニコム損保)
ぶどう・レーズン(ドライフルーツ入りのケーキやパン)腎臓の障害の原因になるとされ、加工品でも起こります(環境省、アニコム損保)
キシリトール(ガム、お菓子、来客の手土産)少量でも血糖値の低下や肝不全などを起こすとされています(環境省)
ネギ類:玉ねぎ・長ねぎ・にら・にんにく(シチュー、煮物、お雑煮、鍋、だし)赤血球を壊す成分は加熱しても分解されません。煮汁や、エキスがしみ出た汁物も与えないよう示されています(環境省)
アルコール(シャンパン、洋酒入りのお菓子、お屠蘇)少量でも中毒を起こし、命にかかわることがあるとされています(アニコム損保)
鶏の骨・竹串・ピック(チキン、オードブル)鶏の骨は縦に裂けやすく、割れると尖って、のどや消化管を傷つけることがあります。竹串は胃や腸に刺さることがあります(環境省)
塩分・脂質・砂糖が多い料理(ハム、チキンの皮、揚げ物、生クリーム、おせち)塩分のとりすぎは心臓や腎臓の負担になります(環境省)。高脂肪の食べ物を急に大量に食べると、膵炎の原因になるとされています(アニコム損保)
生のエビ・カニ・イカ・タコ(おせち、オードブル、鍋)ビタミンB1を分解する酵素があり、加熱すると働きが失われます(アニコム損保)
コーヒー・紅茶・緑茶(食後の飲み物)カフェインで、嘔吐・下痢・多尿・けいれんなどが起こることがあります(環境省)

スープのだしや、パンの具材など、気づきにくい料理の中にも、中毒を起こす食材が混ざっていることがあります(ペット&ファミリー損保)。人の食事は、脂肪分や塩分が犬には多すぎる点にも注意が必要です。

クリスマス:ケーキ・チキン・飾り

  • 人用のケーキには、チョコレート、レーズンなどのドライフルーツ、洋酒、キシリトール入りの材料が使われていることがあります。生クリームや砂糖も多く、肥満や膵炎の心配が増えます
  • チキンは、骨だけでなく、皮の脂、味付け、串やピックにも注意が必要です
  • 飾りでは、プレゼントのリボンやひもを飲み込むと、腸に絡まって重い事故になることがあります。ポインセチアは茎や葉に有毒な成分があるとされています(環境省、アニコム損保)

年末年始:おせち・お雑煮・お酒・来客

  • おせちやお雑煮など、人が味付けした料理は、塩分が多くなりがちです(環境省)。煮物や汁物は、ネギ類の汁が染みていることもあります
  • 犬に不慣れな来客が、食べ物を与えてしまうことが事故につながる可能性が指摘されています(アニコム損保)。来客には、あらかじめ「食べ物は与えないでください」と伝えておくと安心です
  • 帰省や預け先で過ごす場合の準備は、犬の年末年始、預ける?連れて帰省?で整理しています

バレンタイン:チョコレート

  • チョコレートの誤飲事故は2月に多いとされています。バッグの中、テーブルや棚の上も、犬が思った以上に飛び上がって届くことがあるため、冷蔵庫など犬が開けられない場所にしまう方法が紹介されています(anicom you)
  • 買い物の材料や贈り物、サプライズ用の隠し物も、家族全員で犬の届かない場所へ片付けます
  • ナッツやレーズン入りのチョコレートは、中毒の可能性がある材料が重なるため、さらに注意が必要とされています(アニコム損保)

犬用のケーキやおやつを用意する場合の選び方

お祝いに犬用のものを用意するかどうかは、家庭ごとの判断です。考え方は、大きく2つに分かれます。

  • 与えない:誤食、肥満、膵炎などのリスクを増やさずに済みます。ペット&ファミリー損保の記事では、ペットフード協会の調査として、人の食事の残りを与えない飼い主が9割以上と紹介されています。一方で、家族の行事に犬だけ参加できない、と感じる人もいます
  • 少量与える:環境省のガイドラインは、おやつやごほうびを、犬とのコミュニケーションをとる手段の一つとしています。ただし、量を決めて、与えた分だけ主食を減らすことが前提です

どちらが正解ということはなく、犬の年齢・体型・持病・家族の考え方で変わります。少量与える場合に、商品を見るときのポイントは次のとおりです。具体的な商品名は挙げていません。

  • 原材料の表示を確認する:犬用のペットフードには、名称・原材料名・賞味期限・製造業者等の名称と住所・原産国名の表示が義務づけられています(環境省)。お祝い向けの商品でも、原材料の欄を見る習慣をつけます
  • 避けたい材料が入っていないか見る:チョコレート・カカオ、キシリトール、ぶどう・レーズン、洋酒、ナッツ類などです。ピーナッツは、殻付きだと窒息の心配があり、油脂が多く下痢や嘔吐の原因にもなるとされています(アニコム損保)
  • 「犬用」「無添加」「低カロリー」などの言葉だけで決めない:犬用でも、量が多ければ肥満や膵炎の心配があります。成分表示で、脂質や糖分の多さも確かめます
  • 乳製品に注意する:成犬に乳糖を多く含む牛乳を与えると、乳糖をうまく消化できず、下痢を起こすことがあります(環境省)
  • 量を先に決める:おやつの目安は、環境省が1日に必要なエネルギー量の20%以内、アニコム損保の獣医師監修記事(石川美衣獣医師)が1日の摂取カロリーの10%以内と紹介しており、資料によって幅があります。体重が増えやすい犬は、低めの割合から始める考え方もあります。1日の目安カロリーは、犬のご飯の量の計算ツールで確認できます
  • はじめての食材は少量から:健康な犬でも、ひとつまみ程度の少量から、1日に1〜2種類の食材までにとどめると紹介されています(アニコム損保)。アレルギーが心配な犬や、腎臓・心臓・膵臓に持病がある犬は、与える前に獣医師に相談してください
  • 与え方を決める:台所で調理中に与えると、こっそり食べたり、ねだる癖がついたりするおそれがあります。与える時間と与えない時間を分け、食べている様子を見守ります(anicom you)

体重が増えやすい犬への考え方は犬の体重の測り方と無理のない見直し方、秋冬の果物の量の目安は犬に柿・みかん・栗・さつまいもは食べさせていい?にまとめています。

食べ物を使わずに一緒に祝う方法

食べさせない選択をする場合も、一緒に過ごす方法はいくつかあります。アニコム損保のanicom youの記事でも、おやつ以外のプレゼントを選ぶ方法が紹介されています。

  • いつもの散歩を少し長めにする、好きなコースを歩く(寒い日や雨の日は無理をせず、犬の冬の散歩の注意点も参考にしてください)
  • 好きな遊びや、ブラッシングなどの触れ合いの時間をつくる
  • 記念撮影をしたり、普段のしぐさを動画に残したりする(PECOの記事で、ペットの記念日の祝い方として紹介されています)
  • いつものフードの数粒を、ごほうびとして使う(その日の1日量の一部として数え、足し過ぎないようにします)
  • 家族が食事をしている間は、犬が落ち着いて過ごせる場所と、ほどよい遊びを用意する

誤食を防ぐために、家で整えておきたいこと

  • 食べ物は犬の届かない場所へ。高い場所でも、飛び上がって届くことがあるため、冷蔵庫や扉の中など、犬が開けられない場所が確実です
  • 食べかけや食べ残しはすぐに片付け、ゴミ箱はふた付きにします(アニコム損保)
  • 家族全員でルールをそろえます。「少しだけなら」と誰かが与えると、事故につながることがあります
  • 包装、リボン、ひも、竹串やピックは、使い終わったらすぐ片付けます。ひも状の物は、飲み込むと腸に絡まり、重い事故になることがあります(環境省)
  • ポインセチアなどの観葉植物は、犬が届かない場所に飾るか、置かない選択肢もあります(環境省)
  • 食べ物への関心が特に強い犬は、人の食事中だけ別の部屋で過ごさせる方法もあります。拾い食いが多い場合は、犬の拾い食いの対策も参考にしてください

まとめ

クリスマス・年末年始・バレンタインは、人の食べ物が増え、犬の誤飲事故が増えやすい時期とされています。チョコレート、ぶどう・レーズン、キシリトール、ネギ類、アルコール、鶏の骨は、与えない食べ物です。塩分・脂質・砂糖の多い人用のごちそうも、そのままは与えないのが基本です。犬用のものを選ぶ場合は、原材料表示を確認し、おやつの量の目安(環境省は1日の20%以内、アニコム損保の獣医師監修記事は10%以内)の範囲で、少量から試します。食べさせない選択をして、散歩や遊び、記念撮影で祝う方法もあります。食べてしまった、食べたかもしれないときは、症状がなくても動物病院に電話し、何を・いつ・どのくらい食べたかを伝えてください。気になる症状があれば、獣医師に相談してください。

パド

ここまで読んでくれてありがとう。迷ったときは、ひとりで悩まず獣医さんに聞いてみてね。

クム

選び方と、いざという時の連絡先が分かって、少し安心したよ!

参考情報源

(各情報源は2026年10月21日に確認しました。記載内容は一般的な情報であり、個々の犬の診断や、与えてよいかどうかの判断に代わるものではありません。気になる症状があれば、獣医師に相談してください。)