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レオンベルガーの性格・特徴・飼い方|初心者が知っておきたいポイント

犬種評価

  • しつけのしやすさ★★★☆☆
  • 費用(家計への優しさ)★☆☆☆☆
  • 性格★★★★☆
  • 体の強さ★★☆☆☆
  • 運動量の少なさ★☆☆☆☆
  • 無駄吠えの少なさ★★★★★
  • お手入れのしやすさ★★☆☆☆
  • 留守番のしやすさ★★☆☆☆
  • 暑さ・寒さへの強さ★★☆☆☆
総合評価★★☆☆☆

※総合評価は全犬種の中での相対評価です。

レオンベルガーは温厚で忠実、無駄吠えも少なく家庭犬として飼いやすい性格の持ち主とされていますが、体高65cmを超える超大型犬のため飼育コストや、毎日2回60分以上ともいわれる運動量の確保が大きな負担になりやすいとされています。胃捻転や肘関節形成不全、レオンベルガー特有の遺伝性疾患であるレオンベルガー多発性ニューロパチー(LPN)など注意すべき病気も複数報告されており、これらの点には留意が必要とされています。しつけ自体は比較的しやすいとされる一方、体格のハンドリングには経験が必要な場合もあるでしょう。

レオンベルガーは、ドイツ原産の大型犬です。ライオンを思わせる豊かなたてがみ状の被毛が特徴で、家庭犬・水難救助犬として活躍してきたといわれています。穏やかで子どもにも優しい犬種とされる一方、体の大きさに伴う住まいの広さ、毎日の被毛の手入れ、寿命が短めとされる点など、迎える前に知っておきたいことも多い犬種です。この記事では、成り立ち、性格、日本の暮らしで気をつけたい点、迎える前に確認したいことまでを、犬種標準や獣医関連メディアの情報をもとに整理します。

原産国 ドイツ
体高 オス72〜80cm・メス65〜75cm
体重 オス約54〜77kg・メス約45〜61kg(JKC標準に体重の規定なし)
性格の傾向 穏やかで友好的、忠実といわれる
平均寿命 7〜10年程度

レオンベルガーの成り立ち

ジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種標準によると、レオンベルガーは、シュツットガルト近郊のレオンベルク州の議員ハインリッヒ・エスィヒ氏が、1830年代末から1840年代初めにかけて、黒と白のメスのニューファンドランドと、グラン・サン・ベルナール修道院で飼われていたオス犬を交配させたことに始まるとされています。その後、ピレニアン・マウンテン・ドッグも交配に加えられました。目的は、レオンベルクの紋章に描かれたライオンのような犬をつくることだったと説明されています。最初の「本物の」レオンベルガーが生まれたのは1846年とされています。

19世紀末には、バーデン・ヴュルテンベルク地方で牧畜に関わる犬として飼われ、見張りや荷物を引く能力が評価されました。両世界大戦とその後の貧しい時期には、繁殖できる犬の数が大きく減ったとされています。VCA Animal Hospitalsは、第一次世界大戦のあとにほとんど姿を消し、1922年ごろから計画的な繁殖で盛り返したと述べています。ただし、Wikipediaは、エスィヒ氏が犬種をつくったという主張には異論もあると紹介しており、PetMDは17世紀にさかのぼる伝説として伝えています。起源には諸説あることを知っておくとよいでしょう。

同じように大型で穏やかな家庭犬として知られるバーニーズ・マウンテン・ドッグの性格・特徴・飼い方の記事と比べて読むのも参考になります。

レオンベルガーの性格

JKCの犬種標準は、今日の住環境に合う伴侶犬で、どこへでも連れていきやすく、子どもに強い親しみを示すと述べています。シャイでも攻撃的でもなく、どんな状況でも愛想がよく従順で、恐れを知らない気質が求められるとされています。アニコム損保は、たくましい見た目に反して気質はやさしく穏やかで、落ち着いており、攻撃性は低いとしています。アイペット損保は、無駄吠えが少なく、子どもや他のペットにも愛情深く接するとしています。

PetMDは、ふだんはおとなしく、あまり吠えたり穴を掘ったりしないとしつつ、家族との触れ合いを強く求め、長時間ひとりにされることは得意ではないと述べています。VCAは、うるさがられても攻撃的にならず、その場を離れる性質があること、はじめは見知らぬ人に慎重でも、飼い主が受け入れた相手には慣れていくことを紹介しています。体が大きいため、アニコム損保もVCAも、幼いころから基本のマナーや指示に従う習慣を教えることが大切としています。

身体的特徴

  • 体高:JKCの犬種標準ではオス72〜80cm(理想は76cm)、メス65〜75cm(理想は70cm)です。PetMDは25〜32インチ(約63〜81cm)、VCAは27〜32インチ(約69〜81cm)としています
  • 体重:JKCの犬種標準に体重の記載はありません。Wikipediaは、オス約54〜77kg、メス約45〜61kgとしています。VCAは100〜170ポンド(約45〜77kg)、PetMDは最大170ポンド(約77kg)まで、としています
  • 被毛:密なダブルコートで、首まわりにたてがみのような飾り毛があります。ライオン・イエロー、レッド、レディッシュ・ブラウンなどの毛色があり、JKCの犬種標準では、常に黒いマスクを持つことが求められています
  • 体つき:大きく力強い筋肉と優美さを兼ね備え、足の指には水かきがあって泳ぎが得意とされています(JKC、アニコム損保)

JKCの犬種標準は体高について定めていますが、体重の規定はありません。体重の数字は参考情報として、個体差があるものとして捉えてください。

飼い方のポイント

被毛ケア

アニコム損保とアイペット損保は、換毛期だけでなく日ごろから丁寧なブラッシングが必要としています。PetMDは、毎日のブラッシングで毛玉を防ぐこと、特に耳の後ろ、足の後ろ側、お腹、胸まわりを念入りにとかすことを案内しています。シャンプーは2〜4週間に1回、耳の掃除は2〜3週間に1回を目安に挙げています。VCAは、毎日から週1回の範囲でブラッシングが必要としており、情報源によって頻度の目安に幅があります。

運動と水遊び

PetMDは、少なくとも1日1回の活発な運動(長めの散歩やハイキング)が必要で、荷車を引く、泳ぐ、アジリティなど、仕事を与えると向くとしています。VCAは、運動量は中程度で、毎日の散歩や遊びが必要としています。アイペット損保は、水が好きなので機会があれば泳がせるとよいとしています。成長期は関節への負担に配慮が必要とされています。

食事と体重の管理

アイペット損保は、毛が厚くて体型が分かりにくいため、肥満に気をつけた食事管理を案内しています。PetMDは、体重が増えると関節炎が悪化しやすいと述べています。背中や肋骨まわりを手で触って確かめる習慣をつけると、変化に気づきやすくなります。

日本の住環境で気をつけたいこと

住まいの広さと集合住宅の規約

PetMDは、街なかの暮らしには向かず、丈夫な囲いのある広い庭があるとよいとしています。アイペット損保も、十分なスペースと運動時間の確保が必要としています。日本では、集合住宅の管理規約で飼える犬の大きさや頭数が決まっていることが多く、大型犬は飼育不可とする物件もあります。賃貸でも持ち家でも、廊下や階段、玄関の広さ、動物病院へ連れて行く移動手段まで含めて、迎える前に確認しておく必要があります。

夏の暑さと湿気

アイペット損保は、夏場は熱中症や外耳炎に注意するよう案内しています。厚い被毛を持つ犬では、日本の高温多湿な夏は負担になりやすいといわれています。室温と湿度の管理、散歩を涼しい時間帯にすること、水を飲める環境を整えることが大切です。耳の中が蒸れないよう、水遊びや入浴のあとは乾かし、PetMDの案内に沿って定期的に耳を掃除します。

床の滑りと関節への配慮

アイペット損保は、足や関節に負担がかかりやすいので注意が必要としています。日本の住宅に多いフローリングは滑りやすいため、滑り止めのマットを敷く、階段の上り下りを減らすなどの工夫が役立つと考えられます。

迎える前に確認したいこと

  • 住まいの条件:体の大きさに対する広さがあるか。集合住宅の場合、管理規約で飼えるか、エレベーターや廊下の幅は十分か
  • 世話にかけられる時間:毎日の運動、被毛のブラッシング、月に1〜2回のシャンプーと耳の掃除の時間を確保できるか
  • 留守番の時間:PetMDは、ひとりの時間が長い家庭には向かないとしています。仕事で家を空ける時間が長くないか
  • 費用の見通し:大型犬は、フード代、医療費、トリミング代などが体の大きさに応じて増えやすいといわれています。ペット保険は入るべきか?メリット・デメリットの記事も参考になります
  • 親犬の健康:VCAは、遺伝性の神経の病気(多発性ニューロパチー)について、主な要因のひとつに遺伝子検査があるため、ブリーダーに尋ねることを案内しています。股関節の検査結果も確認が望まれます
  • 緊急時の備え:胃捻転は緊急性が高いとされています。夜間や休日に診てもらえる動物病院を、あらかじめ調べておくこと
  • 寿命への心構え:大型犬の中でも寿命が短めとされています。若いうちから、シニア期の介護の負担についても家族で話し合っておくこと
  • 法律上の手続き:生後91日以上の犬は、飼い始めてから30日以内に市町村へ登録し、狂犬病の予防注射を毎年1回受けさせる必要があります(厚生労働省)
  • 終生飼養:動物愛護管理法は、平成24年の改正で、飼い主が最後まで責任をもって飼うこと(終生飼養)を明文化しています(環境省)

かかりやすい病気

レオンベルガーがかかりやすいとされている病気には、以下のようなものがあります。すべての個体がかかるわけではありません。気になる症状がある場合は自己判断せず、必ず獣医師に相談してください。

  • 胃拡張・胃捻転:胃がガスや食べ物でふくらみ、ねじれてしまう、緊急性の高い病気です。アイペット損保、アニコム損保、PetMDがあげています。PetMDは、吐こうとしても吐けない、よだれが出る、お腹が張る、ぐったりするといった様子を挙げ、治療しなければ命に関わるとしています。胸の縦幅が広い犬に多いとされ、食べすぎや食後すぐの運動が引き金になることもあるとされています。ねじれを起こしにくくする胃固定術が、若いうちに行われることもあるとされています。このような様子があれば、すぐに動物病院へ連絡してください
  • 股関節形成不全:股関節がうまくかみ合わず、痛みが出る病気です。アイペット損保、アニコム損保、PetMD、VCAのすべてがあげています。腰が左右に振れる、階段を嫌がるといった様子が見られることがあります。PetMDは、繁殖時の検査により、以前より減っているとしています
  • がん(骨肉腫・血管肉腫など):PetMDは、レオンベルガー・ヘルス・ファウンデーションの情報として、この犬種の主な死因はがんであり、骨のがん(骨肉腫)や血管のがん(血管肉腫)にかかりやすいとしています。アニコム損保も骨肉腫をあげています。早期の発見のため、体のしこりや食欲、歩き方の変化を日ごろから確認し、定期的な健康診断を受けることが大切です
  • 白内障:水晶体が白く濁り、見えにくくなる病気です。アニコム損保、アイペット損保、PetMDがあげています。目が白く見える、ものにぶつかるといった様子が見られることがあります。Wikipediaは、英国の調査で、調べた211頭のうち90頭に白内障が見られたと紹介しています
  • レオンベルガー多発性ニューロパチー(LPN):末梢神経に起こる遺伝性の神経の病気です。VCAは、いくつかの遺伝的な要因があり、その主な要因のひとつには遺伝子検査があるとしています。Wikipediaも、遺伝性の多発性ニューロパチーが知られていると紹介しています。歩き方や運動の様子に変化が見られた場合は、獣医師に相談してください(VCA、Wikipediaでの記載)

このほか、PetMDは拡張型心筋症(心臓が大きくなり、うまく血液を送り出せなくなる病気)と関節炎を、アニコム損保は甲状腺機能低下症と、まぶたが内側や外側に反る眼瞼内反症・外反症をあげています。いずれも一部の解説での記載です。定期的な健康診断を受け、体重、歩き方、食欲の変化を日ごろから確認することが大切です。

平均寿命

PetMDは約7年、VCAは8〜10年としています。Wikipediaが紹介する英国の2024年の調査では10年、フランスの2015年の調査では8.75年とされており、情報源により幅があります。ここでは7〜10年程度をひとつの目安としますが、多くの犬種より短めの傾向があると言われています。個体差があり、飼育環境や健康管理によっても変わります。

まとめ

レオンベルガーは、穏やかで家族思いな性格の大型犬です。毎日の被毛の手入れ、広い住まい、家族と過ごす時間の確保、夏の暑さ対策に加え、胃捻転やがん、関節の病気などへの備えが必要です。寿命が短めとされる点も含め、性格や手間、費用を踏まえて、家族全員で迎える準備ができているか確認してから検討することが望ましいです。気になる症状があれば、自己判断せず必ず獣医師に相談してください。

参考情報源

本記事は、JKC(ジャパンケネルクラブ)等の公的資料や獣医療・ペット関連の専門メディアの情報をもとに、編集部で内容を確認のうえ作成しています。編集方針の詳細は運営者情報をご覧ください。